2008年8月
自分の歯で食べられる「当たり前」のしあわせ
2008.8.18
皆さんはじめまして。今回から月一回連載させていただきます歯医者の長谷川です。
「お口の中に歯がある事って当たり前ですか?」私は、元々おばあちゃん子でその影響からか「入れ歯作り」が大好きです。日々歯の無い患者さんを見させていただいておりますと、歯の大切さと、無い不便さを痛感します。「もし背中がかゆいとき、直接かくのと服の上からかくのとではどちらが気持ち良いですか?」当然ですが直接かく方が気持ち良いですよね。お口の中に置き換えますと、自分の歯で噛むというのが直接で、入れ歯で噛むというのが服の上ということになります。
昨日ある患者さんに「こんなに歯が痛むなら抜いてほしい」と言われました。歯はいっぱいあるから一本ぐらいなくてもあまり関係ないと思われるかもしれませんが、歯にはそれぞれ一本ずつ大切な役割があります。皆さん「右手が痛い時、右手が無くなれば良いと思いますか」。
最近はストレス社会のようでいろいろな不平・不満を耳にしますが、「何不自由なく食事が楽しめること」や「快適に日常生活を過ごせること」などは当たり前ですか?入れ歯が合わなかったり馴染めなかったりして日々の食事に苦労している患者さんや、歯の噛み合わせが悪いため体調を崩し日々の生活もまともにできない患者さんなどと接していますと、「何不自由なく食事が楽しめること」や「快適に日常生活を過ごせること」などの当たり前は、奇跡のような気がします。
かく言う私も仕事が忙しいとストレスを溜めますが、わざわざ来院されている患者さんや一緒に働いてくれるスタッフ、結婚十二年目にして子供が授かり妊娠六ヵ月にもかかわらず私を陰で支えてくれる妻にも日々感謝の気持ちを忘れずにいたいですね。
CATEGORY : 愛媛経済レポート連載コラム