2008年11月
矯正治療で「食べられないつらさ」を体験
2008.11.24
私は「入れ歯作り」が大好きで、生涯入れ歯の治療に専念しようと思っておりました。ところが何故か今年に入り、噛み合わせが悪く歯の矯正(歯並びを治す)をしないと治らない患者さんが多くなりました。
矯正の勉強は2年以上前からしていましたが、私にとって矯正治療を導入する事は「内科医」が「外科医」になるくらい大変なことで、必要があれば矯正治療の師匠である岡山の先生を紹介していましたが、愛媛の患者さんには遠すぎること、また師匠からも「自分の患者さんくらい自分で面倒を見られる腕を持て」と言われたことから、ついに腹を括って矯正治療を行うことにしました。その事を患者さんに話しましたところ、有難いことに20名以上の方が当院での治療を希望してくれました。
早く矯正治療の腕を上げるためにどうしたらいいか悩んだ挙句、「まず自分が岡山の師匠に歯を矯正してもらおう」という結論に至り早速始めました。矯正治療は針金で歯を動かす程度のイメージしかなく気楽に考えておりましたが、いざ体験してみると想像以上に違和感があり、歯を締め付けるため硬いものが全く噛めず、最近は「とうふ料理」がメインです。妻も食事作りには苦労しているようです。
何不自由なく食事が出来たのが突然食べられなくなると心から歯の大切さを実感しますし、入れ歯の調子が悪い患者さんは一生この苦労をするのかと考えると、短期間で快適な入れ歯を作らなければ、との思いを新たにしました。また今回の経験で、まともに食生活が出来ないと本人だけでなく周りの人も大変であることが分かり、今まで以上に真剣に歯科治療に取り組もうと考える良い機会となりました。
CATEGORY : 愛媛経済レポート連載コラム