2010年5月

飛行機の窓から地上と空を見て思ったこと

2010.5.31

 私の故郷は、今話題の徳之島です。93歳の祖母が体調不良のため、ゴールデンウイークに2年ぶりに帰省しました。連休明けも大阪でのセミナーに参加したため、1週間で6回も飛行機に乗る機会がありました。

 飛行機から地上を見ていてふと思ったのですが、私たちは普段何も気にせず地上で生活していて、色々な事故に遭遇したりしますが、2階にいれば避けられることもあります。2階よりも3階、3階よりも10階と、より高い所の方が安全という場合もあるかもしれませんが、地震が来て建物自体が崩壊する危険性はあります。山の上にいればそうしたリスクは避けられますが、高地ならではの悪天候を心配しないといけません。しかし、さらに高く、飛行機で雲の上まで突き抜けますと、静寂で一面真っ青な、声
も出ないほどきれいな世界が広がります。

 私は最近、歯科業界の日本でトップクラスの先生達と出会うことが多いのですが、共通して言えるのは、技術だけでなく人格も優れた、いわゆる「雲の上の人」たちは、本当に何事にも左右されないきれいな世界に生きておられるような気がします。その点、自分を振り返ると、まだせいぜい2階か3階のような気がします。その程度の高さだから心配しないといけないことが多いのだろうかとも思います。皆さんはいかがでしょうか。

 また、病院を移転・開業するのにわずか如坪で数千万円かかり、日々経営のことも考えますが、飛行機の上から大坂城を見ますとあまりの大きさに驚きます。自分の病院と比べるにつけ、昔の殿様は偉いなと思います。私も技術と人格を磨き、10年先・20年先を見据え、細かいことを気にせずに、大きな心で物事に接していきたいと思います。

 余談ですが、81歳の祖父が1月に脳梗塞で倒れ、鹿児島市内に入院しています。今回帰省した機会にお見舞いに行きましたら、毎日「ばあちゃんに会いたい」と言っているそうです。夫婦の愛情の深さに感動しました。